當麻寺
たてもの探訪Ⅲ(大和27) 2024年10月31日公開
奈良県葛城市 訪問:2024.04.26
◆れきし
草創は不明ながら、白鳳期(7世紀末には)、現在地に伽藍が造立されました。現在は真言宗・浄土宗の並立。本尊は、極楽浄土を表した「當麻曼荼羅」で、これにまつわる中将姫伝説で知られています。
◆見どころ
仁王門を入ると、左手に金堂(鎌倉時代。本尊は白鳳時代の弥勒菩薩)、右手に講堂(鎌倉時代。本尊は阿弥陀如来)、その奥に曼荼羅堂。曼荼羅堂(国宝)は、平安時代初期に前身堂を改築したもので、奈良時代の部材が転用されています。
これら中心伽藍の西側には、中之坊・西南院などの塔頭があり、さらに山裾には、東塔(奈良時代末)・西塔(平安時代初期)の三重塔(いずれも国宝)。
境内最大規模の塔頭が、曼荼羅堂の背後を占める奥之院です。応安3年(1370)に京都・知恩院の「法然上人像」(鎌倉時代)を遷座して建立されて以来、浄土宗の大和本山として護持継承されています。本堂(慶長9年)・阿弥陀堂(寛保3年)・大方丈(慶長17年)・楼門(正保4年)は、由緒にふさわしい格式の高い雰囲気。
曼荼羅堂を中心とした奈良時代からの伽藍、周りを取り囲む真言・浄土の大小塔頭、そして東西の三重塔からなる一体の空間は、大和において独自の法脈(真言・浄土)を展開する、奥深い歴史を物語っているのです。
二上山と境内
曼荼羅堂(本堂)
講堂と金堂
奥院(楼門)
奥院(大方丈・庫裏)
奥院(浄土庭園から本堂・阿弥陀堂)
secondサイトメニュー
・たてもの探訪へのお誘い
Ⅰ乙訓(長岡京市・向日市・大山崎町・京都市西京区の一部)
Ⅱ山城(京都府)
Ⅲ大和(奈良県)
Ⅳ近江(滋賀県)
Ⅴ拾遺(全国各地)